Galibier、百年の歴史を持つブランドの復活

掲載記事 17 March 2025

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galibier les valeurs
内容

Galibierは、Richard-Pontvertグループによって設立された名門ブランドであり、その頑丈で耐久性のある製品によって、靴と登山の歴史にその名を刻んできました。

戦後に誕生したGalibier

すべての始まりは第一次世界大戦中のことでした。レミー=アレクシス・リシャールは、負傷により前線から戻され、軍の装備品、特に兵士の靴の修理を任されました。戦争が終わった後、彼はイゾーに自分の最初の工場を購入し、あらゆる種類の靴を製造します。そして、登山靴を普段履きの靴から区別するために、1922年にGalibierブランドを創設しました。

1950年代には「Super Guide」と「Super Rando」モデルが導入されました。これらはすぐに、高山ガイドや登山家の間で広く使われるクラシックモデルとなりました。 モーリス・エルゾーグやリオネル・テレイ、ルネ・デメゾンといった黄金時代の登山界の巨星や、伝説的な探検家ポール=エミール・ヴィクトールやアルーン・タジエフが、Galibierの靴を愛用しました。これらの著名な探検家たちは、Galibierを歴史に刻み、北極からアンナプルナまで、Galibierの靴で、世界中の主要な山を制覇しました。

登山靴の再発明

多くの歴史あるブランドと同様に、Galibierは1980年代に経済的な困難に直面しました。流行の変化により、革よりもプラスチックや布が好まれるようになったのです。「Super Guide」と「Super Rando」のモデルの売上は減少しました。このような状況下で、Richard-Pontvert 社はGalibierを壱時休止し、他のブランドに力を注ぐことを決定しました。

時代が流れ、流行も変化しました。やがてシンプルで耐久性があり、地元で生産された製品を求める意識が高まってきました。環境を守りたいと考える新世代の熱意によって、歴史あるブランドが次々と復活を遂げています

眠れる美女の目覚め

本物志向、品質、倫理観――Galibierの持つ遺産は、時代の流れに再び適合し、こうした新たな需要に完璧に応えています。

ブランド誕生から100年を迎え、Richard-Pontvert社は、その豊かな伝統を保ちながら現代的な要素を取り入れ、Galibierの復活を発表しました。生産技術の近代化に向けた投資を行いながらも、伝統的な職人技を尊重した手法を守り続けています。この伝統と革新を融合させたアプローチにより、Galibierは現代的でありながら時代を超えた魅力を持つ製品を提供しています。

さらに、Galibierの復活は、アウトドアシューズにおける伝統、品質、そして持続可能な選択を推進するものです。自らのルーツを再発見しつつ、お客様の新たなニーズに応えることで、Galibierは、歴史あるブランドが現代の山岳シーンにおいても成長し、現在の課題に対応できることを証明しています。